オリジナルプリントグッズ工房 MAKE ONE

起業家紹介【郡山囲碁スクール 代表・師範 内田 知見さん】

強くなりたい人が、必ず強くなる囲碁スクール。

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テレビ・ゲームで知った囲碁が、ライフワークに。

囲碁のアマチュア八段格。1988年生まれの内田知見(うちだ・ともみ)さんと囲碁との出会いは、小学校4年生のときのテレビ・ゲームでした。
毎日のように、学校から碁会所へ直行するようになり、やがて、週に4回、学校を早退して、那須塩原市から宇都宮市の『日本棋院』栃木県本部へ。小6で『日本棋院』養成部門の“院生”になり、毎週土・日、東京の本院へ通います。中学は何とか地元で卒業しますが、高校は中退して上京。プロ棋士の家に住み込んで修行する生活が始まります。しかし、18歳で“壁”にぶつかり、プロになることを断念。“院生”を辞退します。
当時、自営業だった父親の仕事を手伝いながら、クルマの運転免許や、高校卒業(大学入学)の資格を取得して、『帝京大学』柔道整復学科へ。柔道整復師の国家資格を取得します。しかし、大学の間も、囲碁は続けていました。『帝京大学』の主将として《関東学生囲碁リーグ戦》に2度出場。2008年には『詰碁・32の奇題』を出版し、「世界で最も難しい詰碁」と話題になったそうです。
そして、2017年5月、《朝日アマチュア囲碁名人戦》の福島県大会で優勝します。「すでに囲碁スクールの構想はできていて、あとは、講師としての“冠”だけでした」
──県アマの頂点という“冠”を得た内田さんは、囲碁教室を開くことを決断します。優勝の翌日には、インターネットで、起業を応援する『福島コトひらく』を見つけ、その日のうちに見学して即決。7月4日、『郡山囲碁スクール』をオープンしました。



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最初は、勉強から逃れたい一心で

──小学校4年生にとって、囲碁は、いかにも地味なゲーム。ほかに、もっと面白いゲームがあったのでは?

そう言われてみれば、そうですね。方眼状の線と、黒と白の丸い石しかないのに、ゲームとして成り立つところが、子供心に面白かったのでしょうか? 最初は、石を取ることだけを考えていました。ところが、いくつ石を取っても、決着がつくと負けている──取る石の数を競うゲームではないことは分かったのですが、そこから先は理解できませんでした。周りに尋ねる人もいないし、そこで終わりになるはずでした。そんなとき、両親に「そろそろ中学受験の勉強をしないと。ほかに、やりたいことがあるのなら別だが…」と言われ、勉強から逃れたい一心で(笑)、とっさに「囲碁をやりたい」と答えたのです。それを受け入れてくれた両親には、今に至るまで、ほんとうに感謝しています。


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原点は、子供の頃に通った碁会所。

──「柔道整復師」の内田さんが、なぜ囲碁スクールを?

いちばんやりたいことをチャンスのあるうちにやってみたかったからです。やっぱり、囲碁がライフワークです。小学生のとき、ランドセルを背負ったまま碁会所に直行し、終了時間の9時までいました。放課後にしか通えない小学生にとって、9時までというのがありがたかった。というより、9時でも物足りなかったくらいです。夕方に終わってしまうのでは、なかなか強くなれません。そのため、強くなりたい子供たちに、夜まで学べる場所を提供したかったのです。


──高校を中退してまでプロをめざした内田さんを、断念させた“壁”とは?

このスクールにもつながるのですが…。“院生”になってからは、それまで覚えてきた囲碁が、まったく通用しなかったのです。碁会所や、囲碁教室で覚えた囲碁の多くは、基礎ができていませんでした。プロをめざすレベルになると、それまで覚えてきた囲碁が、むしろ“壁”になるのです。このスクールで教えるのは、強くなりたいと願う人が、必ず強くなり続けられる囲碁です。プロをめざすのを決めるのは本人やご家族ですが、プロをめざす場合でも、その道を阻む“壁”にならない囲碁です。



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スクールは、メソッド実践・実証の場。

──郡山市には、碁会所や囲碁教室が、いくつくらい?

碁会所は、最後のひとつが、8年くらい前になくなったそうです。あとは、『日本棋院』各支部とか、公民館などで開かれている囲碁会くらいだと思います。


──競合は少ない? しかし、約250万人と言われる日本の囲碁人口は、減少傾向にあって、ピーク時の2割くらいとか。生業(なりわい)としての起業という観点から、囲碁スクールは?

スクールだけなら、厳しいでしょうね。そもそも、スクールそのものを生業にしようとは考えていません。構想しているのは、インターネット・ビジネスです。具体的には、私のメソッドをDVDなどの教材にして、インターネットで販売します。スクールは、そのメソッドを実践し、成果を実証する場なのです。生徒さんが尋常ではなく強くなれば、それが最大の販売促進になります。


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「天才のひらめき」も、理論で体系化。

──内田さんのメソッドとは?

趣味で写真やダイビングをやっていますが、どちらも、第一人者というのは、後進を育てるのがうまい。「翻って、囲碁の世界は?」と、指導法については、大学時代から考えていました。私のメソッドは、打つ手の全てを、理論的に体系づけることです。「天才のひらめき」と言われる手にも、必ず理論があり、体系づけることができます。プロをめざす人にとっても、“壁”ではなく、“道しるべ”になる理論であり、体系です。このスクールが、碁会所はもちろん、ほかの囲碁教室と違うのは、必ずしも実戦を主体にしていないところです。


──その理論をもってすれば、無敵の囲碁ソフトがつくれたり、七冠の井山裕太にも勝てる?

(笑)それはまた、別の話ですし、そこがまた、囲碁の奥深いところでもあるのですが…。


碁盤を、コルクで手造りした理由。

──福島県のアマチュア名人になったその日に決断し、翌日に場所を決め、50日後にオープン。あわただしい起業のなかで、資金や、告知は?

お金は、ほぼありませんでした(笑)。たとえば、碁盤はコルクで手造りしましたし、碁石は廉価なガラス製です。碁石を入れる容器も100円ショップで間に合わせました。碁盤をコルクで造ったのは、ほかにも理由があって、打つ音が響かないようにという、『福島コトひらく』内の他の施設に対する配慮です。告知に関しても、ホームページだけは早々につくりましたが、あとは、『日本棋院』各支部関係の数カ所にチラシを置かせていただいた程度です。それでも、オープン後の推移を含めて、構想での2年分が、すでに実現しています。



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普遍的な基礎と、独自の構想力を。

──メソッド実戦・実証の成果が出ている?

はい。生徒さんの数もさることながら、予想をはるかに上回ったのは、生徒さんたちの上達ぶりです。級位や段位は、ふつう1年かかってひとつ上がれば、早いほうです。ところが、生徒さんのなかには、5カ月間で五級から二段まで上がった方もいます。スクールでは、生徒さん一人ひとりに合わせたレッスンで、普遍的な基礎を構築しつつ、独自の構想や手段で「自分の囲碁」が打てる柔軟な発想を育んでいます。好きこそものの上手なれ、と言います。強くなり続けることができる囲碁を教えることで、もっと囲碁を好きになってもらえるはずですし、近い将来、プロ棋士が生まれることを期待しています。



郡山囲碁スクール

福島県郡山市富久山町久保田字下河原191-1 『福島コトひらく』内

TEL.080-9195-9312

https://koriyamaigo.wixsite.com/koriyama-igo-school


内田知見

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